忙しい人にこそ、睡眠のススメ

最近、寝てますか?

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受験生は、目前に迫った二次試験に向け、寝る間も惜しんで勉強しているところでしょうか?

今回は受験生だけでなく、忙しい人に共通して削られてしまいがちな睡眠について、その驚くべき影響をまとめました!

 

 

睡眠不足だとどうなるか

では、睡眠不足に陥るとどうなるのでしょうか?大きく3つの影響があります。

鬱病のリスクが高まる

 

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こんな実験がありました。睡眠をしっかりとった人と睡眠不足の人それぞれに、単語の記憶力テストを行いました。すると、睡眠をしっかりとった人の方が、いい成績を上げました。この実験が明らかにしたもう一つの重要なことは、睡眠不足の人は、肯定的な言葉よりも、否定的な言葉についての記憶力が相対的に良かったのです。このため、日常生活で見聞きした、否定的な言葉が頭の中に残りやすくなってしまいます。

また睡眠不足の人は、睡眠をしっかりとれている人に比べて、気分が晴れないと訴えている割合が多いことからも、うつになるリスクが高まります。

肥満のリスクが高まる

なんと、睡眠不足は肥満のリスクをも高めてしまいます。

人間には食欲に関するホルモンを大きく二つもっています。食欲を抑制する働きをもつ「レプチン」と、食欲を増進させる働きをもつ「グレリン」があります。

報告によれば、睡眠不足に陥るとこの二つのホルモンバランスが崩れ、食欲を抑制させるホルモンが、相対的に弱まうことがわかりました。

 

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(出典:寝るだけでもダイエット!睡眠と肥満の意外な関係 | 睡眠・快眠情報ブログ

 

睡眠不足の場合、消費するエネルギーはたいして増えないため、食べ過ぎによる肥満になる可能性が高くなります。

 

風邪のリスクが高まる

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睡眠不足に陥ると、風邪などのウイルスから身体を守る抗体に悪影響を与えることがわかっています。

この記事によくまとめられていました。

 

睡眠不足の人と、睡眠がとれている人とでは、血中の抗体の濃度が格段に違います。そのため、風邪にかかりやすくなってしまいます。

また、これだけでなく、ワクチンの効果が薄まってしまうこともわかっています。

 

ワクチンの仕組はこうです。毒性が弱められたウイルスを身体にいれ、それを体内にあるB細胞という細胞にウイルスの情報が伝わり、ウイルスに適した抗体をつくることで、感染症にかかりにくくなります。このB細胞が抗体をつくるのは、睡眠中に活性化するため、睡眠不足の場合ワクチンの効果が薄まります。

 

睡眠の恩恵

ここまでは睡眠不足に陥った場合、どういう悪影響を及ぼすかについて紹介しました。

では、睡眠をしっかりとると、どのような良い影響があるのでしょうか。ここでは2つ紹介します。

気分が向上

 睡眠をしっかりとると、気分が向上し、幸福感が増すことがわかっています。

数十万人のユーザーを対象に行った調査によると、睡眠時間と幸福を10段階に評価したスコアについて次のデータが得られました。

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(出典:何時間眠ると幸せになれる? 睡眠時間が8時間に近づくにつれ気分上昇 - ライブドアニュース

縦軸が幸福度の平均スコア、横軸が睡眠時間になります。このグラフから、3時間程度の短い睡眠時間においては、睡眠時間が増すにつれて、幸福度が直線的に増加しています。そして、8時間~9時間半あたりで最大となることがわかります。

8時間や9時間といった長い睡眠時間をとることができない場合でも、いまより少しだけでも睡眠時間を増やすと、今までより少し幸福度が増すでしょう。

逆にグラフからわかるように、寝すぎると緩やかに幸福度合いが減ることもうかがえます、その場合は少し睡眠時間を減らし、活動時間に充てるのがいいでしょう。

 

記憶力が向上

 睡眠によって記憶が定着することが報告されています。

記憶のメカニズム

記憶には大きく二種類あり、短期記憶と長期記憶があります。短期記憶は外部の情報が与えられた時に一時的に記憶する特徴をもちますが、その記憶量には限界があり、保持していられる時間はとても短いです。ためしにこの記事で、睡眠不足による悪影響として最初に挙げたものを答えてみてください、すぐに思い出せましたか?

もちろん、すぐに忘れずにずっと記憶している思い出があることからわかるように、もう一つの記憶の特徴があります。それが長期記憶です。

長期記憶は、記憶できる量が膨大であり、保持する期間がとても長いことがわかっています。

短期記憶に入れられた情報は、何回か繰り返し記憶する(リハーサル)によって長期記憶へと保管されていきます。その、短期記憶から長期記憶への橋渡しに睡眠が大きく影響を持っていることが知られています。

 

 

まとめ

いかがでしたか?ここまでであげたように、削られてしまいがちな睡眠時間ですが、私達の生活にとって、大きな影響を与えていることが分かったと思います。

受験や仕事など、忙しいときにも、積極的に睡眠をとることで、逆に効率的に時間を使えます。

私も最近寝不足になりがちなので、気を付けていきたいと思います!